Torn Apart Green Tambourine Bad For Good The Clique SOLD OUT
スポンジトーンズ2nd(1984年)。ミニアルバムなので6曲しか入ってませんが収録曲がバライティーに富んでいてバンドの実力が発揮されてます。初っ端のアルバム・タイトル曲#1「have you ever been torn apart?」(パトリック作)から抜群で「twist and shout」をとにかく軽快にして名パワーポップに仕上げた感じがとにかくイイ!!ライブで聴いたらテンション上がるなあ。#2「lana-nana」(ジェイミー作)も素晴らしい曲で何度も何度も聴いた今でもウットリしてしまうメロディ。サビがとにかく甘酸っぱい名曲。#3「(my girl) maryanne」(スティーヴ作)はめっちゃビートリッシュな佳曲で胸が掻き毟られるほど好きな曲。#4「shock therapy」は縦ノリのビートが弾けるパンク・ロック寄りな#でこの後の3rdに続くような曲だ。で、この曲はメロウ担当のジェイミー作なのが驚きなのだが、その次の名バラード#5「now you're gone」が逆にパトリック作なのだから彼等の引き出しの多さはスゴイ。この曲、間奏部が「in my life」風なのがニヤリとしてしまう。ラスト#6「annie dear」はポール・マッカトニー的な一癖ありそうな(でも無い)メロディが印象的。ジョージ・ハリソンが参加しているような間奏のギターも最高です。本編はコレで終了ですが今回のCDにはボートラが5曲含まれています(ちなみに以前、輸入盤3rdに収録されていたボートラと同じ)。まずデモ音源#7「don't talk too loud」と#8「woodstock U」。#7はジェイミーらしいコーラス/ハーモニーが残る#。#8は彼等もUSバンド、イントロからハーモニカが鳴るディランぽいフォーク・カントリー#です。続く3曲はアコースティック・ライブなのですがコレはイイです!#9「not so」は4thに収録される名曲。マジ暖かい曲です。次は#10「(my girl) maryanne」。コレも◎♪。このライブ聴いて改めてイイ曲と思いました。最後は#11「have you ever been torn apart?」でアンプラグドなので最高なメロディに生音の良さがすごく伝わる名バージョンだ!以上。本編は6曲にもかかわらず彼等を知る上で大事な要素が全て聴ける。これはフル・アルバムに匹敵する名盤です。 1968年、レモン・ハイパーズ1st。1910フルーツガム・カンパニー、オハイオ・エクスプレスと一括りでブッダ三羽ガラス。中でも兄貴分といえるレモン・ハイパーズはサイケ度は高めです。構成としてはポップな職業ライター、ポール・レカ(&シェリー・ピンズ)の作品とメンバー自身のサイケ・ロックな曲が入り混じる。#1「rice is nice」から最高にドリーミーな名曲で大好きだ!結婚式なんかに流したら素敵ではないでしょうか。#2「shoeshine boy」はパートリッジ・ファミリー的なサビのメロディ・ラインが脳裏に焼きつく。メンバーのバートレット作でメジャーデビュー#3「turn around take a look」はゾンビーズやレフト・バンク、もしくはラヴィン・スプーンフル風でまさに60s後期の音ですね。コレはコレで好きです。#4「rainbow tree」は普遍的メロディが素晴らしい名ソフトロック#。「in my life」が好きならokです。#5「ask me if i care」はバーズ直系のアメリカン・ロック然とした#。キラキラかつ揺ったりなところが和む。#6「stragglin' behind」は打って変わってガレージ・サイケ#。悩ましいギターがバックで流れます。間奏部はヤードバーズみたい。そしてそして彼等の大ヒット#7「green tambourine」。名曲!。モロにザ・ムーヴ的なサイケポップでシタールも取り入れて他のレカ作に比べてちょっと異色な感じもしますが大好きな曲です。ちなみに90sパワポ・バンド、ラブ・ナットもカヴァーしてます。#8「blueberry blue」もロイ・ウッドの曲作りのノウハウから作られたような#。マイナー調がサビで一気にポップに。#9「the shoemaker of leathewear」は浮遊感漂うミドル・サイケ#。キャッチーではないけど耳に残る不思議な曲。#10「fifty year void」。#6がレカのガレージサイケならこの曲はメンバー作のガレージ・サイケ#。ブルース要素も入ってる。続く#11「through with you」もバートレット作で同じく軽快なサイケ#。9分も大作。彼等の本当に演りたかった方向性はコレだったんだなと思わせるに十分。彼等は幾多のバブルガムポップと呼ばれるアーティストの中でバンドとしての存在感がしっかりしているところが強みですね。 1981年、ジム・スタイマン名義の唯一のアルバム。ジム・スタイマンと言えばミート・ローフやボニー・タイラー関連のヒットメーカーですがこのアルバムはミート・ローフ2ndの予定が諸事情で自分で歌うことに。ミートローフ1st同様にトッド・ラングレンがプロデュースで参加。彼のことやミート・ローフを知らなくても誰でも1度は彼の曲は聴いた事あるはずです。スクール・ウォーズ1の「ヒーロー」、2の「FIRE」、ヤヌスの鏡の「今夜はAngel」などの大映ドラマに軒並み使われてましたからね。今回もロック・オペラの大作。vo.の迫力度はどうあがいてもロックンロールでぶのミートローフに敵いませんが曲は『Bat Out of Hell』の続編なのでドラマティックでメロディアス。タイトル#1「Bad For Good」から9分弱の大作。でもキャッチーで重厚なアレンジがいつもながらにバッチリ!#2「Lost Boys And Gold Girls」もゴスペルを模したパワー・バラード。ジムの声も上手く混ざり合って感動的です。#3「Love And Death And An American Guitar」はオペラなのでね、語りトラック。#4「Stark Raving Love」はボニータイラーに提供したヒット#「Holding Out For A Hero」(スクールウォーズの「ヒーロー」)のネタ元。このリフ聴くとドラマが浮かぶなあ(笑)。スクールウォーズのネタが続きますが今度は2の主題歌だった「FIRE」、#5「Out Of The Frying Pan(And Into The Fire)」。ジム・スタイマンは転調を多用しますがこの曲のサビの盛り上がりにサビ後の展開など最高で大好きな曲。ちなみに『Bat Out of Hell U』でミートローフで再録しますがさすがの出来です。#6「Surf Up」はジャーニーにも通じるピアノ・バラード。こんな曲朝飯前でしょう。この後盛り上がる80sハードロックバンドはジム・スタイマンのノウハウをパクリまくりだったね。#7「Dance In My Pants」はグラムロック界では有名なエレン・フォーリーとの掛け合いが最高なロックンロール#。8分の時間を感じさせない疾走感。アレンジ含めやっぱ天才的。#8「Left In The Dark」はモット・ザ・フープルを彷彿させるドラマティックなロック・バラード。ちょっと人間臭いvo.がいい味出してます。オーケストラの全面バックアップによるインスト#9「The Storm」。そしてラストは彼の曲の中でも屈指の名曲#10「Rock And Roll Dreams Come Through」。ボスの「Hungry Heart」を踏襲したかのようなメロディが逸品である事。コーラスやピアノの乗せ方(後のミートローフver.よりも顕著)最高な事。ベタだけど感動的でヤラレマス。ほとんどの曲がその後にミートローフとして再録されてソレはソレでさすがの出来なのですが、僕としてはこのアルバムこそ最高傑作としたいです。佳曲揃い。 イエローバルーンのゲイリー・ゼクリーがプロデュースしたソフトロックバンド、クリーク唯一の1st(1969年)。音楽性はロック色の強いイエローバルーンと言えますがビーチ・ボーイズさは期待してはいけません。#1「sugar on suday」はヒットメーカーのトムジョーンズ率いるションデルズ(大好きです)のカヴァー。この曲はクリークでヒットして日の目を見たのでクリークがオリジナルとしても良いでしょう。ビージーズのような典型的なアメリカン・ポップス!良い曲です。#2「my darkest hour」は暗い始まりから徐々にビルド・アップしていく1つのソフト・ロックマナーに沿った展開。#3「holiday」はまんまビージーズのカヴァー。原曲の重厚さをなくしてコーラスを多めに盛った出来。嫌いじゃないです。#4「hallelujah!」はオススメの#でvo.がソウルフルにシャウトする軽快な#。ノレます。#5「i'll hold out my hand」もトニーマコウレイ風な素晴らしいメロディ・ラインが最高の佳曲。で、バブルガム・ポップ#6「judy, judy, judy」が続くのでテンション上がります。ゲイリー作の#7「little miss lucy」もラブ・アフェアのようなメランコリックなソフトロック#。エジソン・ライトハウスのようだけどソコまでゴージャスになりきれていない微妙なアレンジではありますが素晴らしい曲です。#8「soul mates」はパレードのフレッド・ロバーツ作になってますがカヴァーかは不明。元ネタはビーチボーイズ「god only knows」であろう逸品メロディが◎。#9「(there ain't) no such thing as love」も変わり映えしないとも言えますが追っかけコーラス/ハーモニーにホーンも全開の#。バガルーズ的な掛け声も聞えて楽しい♪。そしてそしてやっと登場このバンドとの出会いの曲#10「superman」。もちろん最初はR.E.M.のカヴァーからです。1stシングルにして1番時代を先取りした感じでもあり、時代に迎合したようなサイケポップとも言える。彼等の他の曲とも毛色が違いますね。マジで大好きな曲です。本編ラスト#11「shadow of your love」はいつもの感じに戻ってドリーミーなラブ・バラード。ストリングス効いてバッチリの締め。ボートラにはトム・ジョーンズ絡みの#12,13、ディープ・パープルのようなチャックベリー「memphis」のカヴァー#14。#10,11のシングル・ヴァージョン等など。「shadow of your love」はシングルの方がイイですね。 アメリカン・ロックバンド、フールズ1st(1979年)。ジャケもそうですが(笑)、内容もキレがあって抜けの良いいかにもアメリカンな曲が詰まった気持ちの良いアルバムです。#1「night out」からぶっ飛ばしてくれます。ノリノリのアメリカン・ロック。サビはミートローフ並のコーラス/ハーモニーが盛り上がりを高める。#2「fine with me」はミドル#なのにビンビンと聴き手を圧倒してくるパワフルな#。ラズベリーズをもっとマッチョにしたような感じ。ハンドクラップも飛び出しキャッチーで◎です。#3「sold out」もバックのリフに引っ張られてキャッチーなメロディが突き進む典型的なアメリカン・ロックスタイル。トミー・トゥトーンとかヒューイ・ルイス・アンド・ザ・ニュースと同類だ。#4「sad story」。ココまでの軽快な曲でもセクシー声がかなり効いてましたが、落ちついた聞かせ#になると尚更ですね。雰囲気はバッドフィンガーとも言えるけどやっぱラズベリーズですかね。骨格にベースがあってその周りをギターが走り回る音で疾走感抜群の#5「mutual of omaha」。このバンドは軽めのハードロックバンドとも言えますね。チープトリック的って事か。#6「it's a night for beautiful girls」が聞えてくるとそのエキゾチックなサウンドに戸惑う。ポップなんだけど個人的には微妙だな。#7「spent the rent」ではタテノリ度が1番で前曲から一気に盛り返し。と思ったら#8「easy for you」で西海岸的でドリーミーなサウンド。水辺の夕日が似合う。もう彼等の特徴的サウンドと認識して受け入れれば及第点。#9「i won't grow up」。やっぱコレだな。追っかけコーラスが気持ちよい#でライブではシンガロングですかね。#10「mind control」はニュー・ウェイヴ的な音で時代を感じさせます。後半はちょっと曲の出来も含めて失速しますけど前半の気持ち良さは特筆すべきなのでUSパワーポップ好き、ベタベタな80sアメリカン・ロック好きは買って損なしではないでしょうか。こんなの聴きたい気分は誰にでも襲ってくるもんです。